はじめに
専門学校に入学する前は、鍼灸師ってものすごい需要の高い職業だと思っていました。
私自身は鍼灸治療の効果を信用、実感しているし、国家資格であり独立開業もできる職業だし・・・と。
実際には、鍼灸師として活躍し成功しているといえるような治療家はそんなに多くはなく、この業界にもいろいろな問題があるのだと耳にすることが想像よりも多かったです。
ただ、それはどの業界にも言えること。私が今まで携わってきた美容業界だって、成功して会社を大きくしているエステティシャンもドクターもいますが、そうではない人達だってたくさんいます。
結局のところ上手くいくかどうかは自分次第ですが、今比較として並べた美容クリニックやエステサロン、美容室などと比べて違うのが分母の数かな、と。
業界全体が盛り上がることによって、全体的な底上げが期待できるという部分は少なからずあると思うのです。
治療家業界を盛り上げるためにも、鍼灸師の仕事って面白い！夢がある！鍼灸師になりたい！と思う人が増えてくれたらいいな。
鍼灸を学ぶメリット
多くの人が健康を求めて様々な療法に目を向ける中、古くから伝わる東洋医学のひとつである鍼灸は、現代においてもその価値を見出されています。
鍼灸を学ぶことは、プロの鍼灸師を目指すだけでなく、自身の健康管理や家族の体調を整える手助けをすることにも繋がります。また、東洋医学の深い知識を得ることで生活全般に対する認識を新たにするきっかけになるでしょう。
鍼灸師になるための道
鍼灸師になるためには専門的な教育を受け、国家試験に合格する必要があります。
学校では鍼灸の基本理論はもとより、解剖学や生理学などの医学的知識を身につけ、実際に患者さんを診る臨床実習が行われます。これらの経験を積むことで、体の不調を整えることはもちろん、患者さんの精神的な面も支えることができるようになるのです。
鍼灸師としての資格を得ることは、専門性が高いだけでなく人々の健康に寄与する社会的な責任と使命を担うという意味でも大きな価値があります。
スキルを学ぶことの個人的な利益
鍼灸の技術を身につけることは、プロとしての道以外にも多くの個人的な利益があります。
まず、自分自身や身近な人の健康管理に役立ちます。ストレス社会に生きる私たちにとって、リラクゼーションや心身のバランスを整える方法を知っていることは非常に有効です。
さらに鍼灸は予防医学の側面も持っており、病気になる前にケアすることができます。
加えて人に対する気遣いや手当てのスキルが身につくことで、日常生活においても人間関係が豊かになりコミュニケーション能力も向上します。
やがてこのスキルは生涯にわたって活用できる財産となるでしょう。
東洋医学の哲学の理解
鍼灸を学ぶことは単なる技術の習得だけではありません。
それは東洋医学の哲学に基づいた生き方を理解し、身につけることを意味します。この哲学は「気」「血」「水」などのバランスを重視し、体だけでなく心の調和も大切にするという考え方に基づいています。
自然と共生し五行説などの自然の法則を取り入れることで、健康だけでなく私たちの生活を豊かにする知恵がそこにはあります。
この東洋医学の深い知識を学ぶことで、私たちは日々の選択においてよりバランスの取れた判断ができるようになり、ストレスの少ない生活を送ることが可能になります。
この価値ある叡智を学ぶことで人生をより豊かにし、本質的な幸福へと導かれることでしょう。
おわりに
医療系の国家資格である鍼灸師の資格は、医療の専門知識のほかにも東洋医学という独自の知識を学ぶ必要があり、習得するのは簡単ではありません。
長い歴史がある側面、日々研究が進み進化し続けていることから、勉強は一生続くことになるでしょう。
人生100年時代、健康寿命、予防医療、未病、さまざまなキーワードに対応できる可能性の秘められた鍼灸治療に携わる人が一人でも増えていく未来のために、できることから挑戦していきます。
